エア噛み対策ブレーキライン



パッケージ全体

フル4輪セットの片側分 展開図

ノーマル状態のブレーキフルードの流れ

WOTYオリジナルの流れ。 内側より見ています。
何かエリーゼのエア抜けって悪くないですか?

そう、実際にエア噛みして抜けづらい設計に元からなっているのです。

写真下段の左がスタンダードなフルードの流れです。右側から下るように流れてきて、内側ピストンを押してから下側の“U-ターンパイプ”で外側ピストンを押す。エア抜き作業の時は外側ピストンの上から"だけ"抜きます。
少し考えるとコレはおかしいですよね。だって図のように内側ピストンにエアが溜まってしまうと、どうやって抜けるのでしょう。パッドが新品で、ピストン裏のスペースが狭い時は勢いで抜けるかも知れません。が、少し使い込んでピストンが出た状態では裏のスペースも広がっているので、その勢いも余り期待できません。結果として抜いても抜いても何だかスポンジーだなぁ、になるのです。
エリーゼ以外でこんな設計見たことがありません。キャリパーメーカーのAPさんに問い合わせたら逆に驚かれました。(笑)

そこで今回リリースする対策ラインです。下段右の写真ですが、キモの部分がキャリパー裏に隠れるので分かりづらい写真で申し訳ない。本来の上側入り口を廃止してエア抜きニップルに置き換え、フルードは下側に廻して2分岐させて外側と内側に供給しています。こうする事によって内側ピストンに溜まったエアも難なく抜けてくれるのです。(自然の摂理ですよね)

実際に試作して運用実績が出来るまでは私はこう言っていました。「エアが完璧に抜けるだけで、抜けきった同士で比べると効き味に変わりは無いよ」と。しかしです、実際にはサーキットなどでヒートアップした時にスポンジーになる感じがしないんです。これは想像ですが、ノーマルラインで完全に抜け切るというのは、かなり稀な事なのではないかと。極々わずかなながらも気泡が残ってしまい、街での使用では問題なかったものが、ヒートすると気泡は何倍にも膨張しスポンジーになると。そう推察しています。

ステンメッシュのラインは出尽くした感がありますし、今さらWOTYで作るモノでも無いかと思っていましたが、よく考えるとこんな不具合を抱えていたのでした。この問題はフロントだけであり、リアは元々真っ当な設計になっています。一応4輪用と前2輪用をご用意しました。既にメッシュホースに変えてある方は、前2輪用をご検討頂ければと思います。

WOTYSPEED