このページではWOTY Speedのエリーゼ開発車輌搭載エンジンの開発過程をご紹介します。
チューニングの御題は “全域高トルク” です。
今回のチューニングのハードウェアの目玉は二つ、
「壊れないシリンダー」と「低開度・高リフトカムシャフト」です。
まずはシリンダーから。
K型のアキレス腱であるシリンダーライナーを作り替えています。
何故にアキレス腱か? それは特殊な取り付け方法から来る位置決めの甘さ、ガスケット面圧の経時劣化による圧力抜け、肉厚不足による破損などがあるからです。
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シリンダー全景、既に解かる人には解かる...ハズ。 |
1番シリンダー、解かる?
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別角度からもう一度、もう解かったデショ? |
ゴツい手にワシ掴みされているのがノーマルシリンダー。厚みに注目。 |
次にカムシャフトの話を少々。
カムのプロフィール(形状)には無限の組み合わせがあると言えます。
開角を大きくすると高回転パワーが出るが下が痩せる、リフトを高くすると一般にトルクが出るがバルブスプリングの負担が大きいし、ピストンのバルブ逃げが深くなって圧縮比が稼げない。等々、非常に多くの要素の中からチューニング目的に適ったプロフィールを選び出すのが醍醐味でありチューナーの腕でもあります。今回は「回さなくても速いエンジン」を目指して
“低開角・ハイリフト” を素材から削りました。
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これからバルタイ調整って所、トップゲージが見えている。 |
トップゲージってこんなの、ワタシの手作りです。
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後ろでエリ子ちゃんが今や遅しと “お座り” の図。 |
カムは素材をUKから取って日本で削らせた超ハイリフト。 |
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